本を捨てるということ

本を捨てるということは、物理的に本を処分し、その場所から本が無くなるということ以上の意味を持つ気がする。
本棚は自分の頭の中、つまり自分が何を考えているかを外部にさらけ出している場所だからだ。ブックカバーとは、自分の頭の中を他人に見せない行為なのだと思う。

本棚から本を処分したとして、いきなりその人の頭の中から、処分した本の内容が削除されるわけではない。しかし、処分するという行為自体が、もうこの考え方とはサヨナラしようという意志の表れだ。

難しい本ばかり並んでいる時は心が病んでいることが多い。
実務的な本ばかり並んでいる時は心がパサパサに渇いていることが多い。

今は食に関するエッセイばかりが並んでいる。